トップ > レース情報 > レース情報 > 第50回菊水賞

レース情報

第50回菊水賞

2018年4月12日(木)

■園田競馬場 ■サラブレッド系3歳 ■距離:1700m

レース結果
レース映像

レース結果

 全馬横一線のスタートは稀だが、これほどばらついたスタートも珍しい。大外枠のボンホープはスタート直後に外に張って危うくラチにぶち当たりそうになった。辛うじて落馬は免れたがまったく競馬にならず。それだけではない。他にもスタートで後手に回った馬は多く、断然人気のコーナスフロリダも例外ではない。暮れの園田ジュニアカップは事なきを得たが、あの時も出遅れ気味だった。続く笠松遠征も出遅れて痛恨の2着。唯一の死角ともいうべき悪癖が大一番で顔を出し、吉村の必死のリカバリーも空しく4コーナーで失速。直線は完全に脚が上がって4着に沈んだ。対照的に好スタート切ったのがアゼツライト。休み明けから中一週の競馬が続き、コンディションが疑問視されたが、あのスタートで勝負あり。すべては杞憂に終わった。道中は余裕のマイペースで、一度も並ばれるシーンはなかった。出走メンバー最多の5勝馬が貫禄を示したということか。それにしても走破時計はともかく、6馬身差の圧勝だから大したもの。これで唯一の三冠切符をゲット。次走は兵庫CS(JpnII・5月3日)でJRA勢に挑むことになる。

1着=アゼツライト(川原正騎手)スタートが決まったので楽なペースでリズム良く走れた。4コーナーでも走りがしっかりしてたが、最後まで何があるか分からないので必死で追いました。
2着=フセノラン(下原理騎手)思った以上に折り合えた。狭いところへ突っ込むのは無理なのでスムーズに走らせることを優先した。力はあるし距離もOK。今後が楽しみになりましたね。
3着=チェリーウイング(廣瀬航騎手)経験を積んでゲート出が良くなってる。いい位置を取れたし流れも向いた。それなのに向こう正面で進まなくなった。枠が良かったので直線で盛り返せたが、もう少し器用さがほしい。
4着=コーナスフロリダ(吉村智騎手)もともとスタートの良くない馬。出遅れて道中も後手後手で消化不良のレース。デキは良かったのに残念。
5着=テクノマインド(永島太騎手)体がないので馬群に入れたくなかった。競馬が上手で将来性を感じさせる馬。最後もバテてないし外を回ったことを思えば走ってます。
6着=スウォナーレ(大山真騎手)状態は良かったが、思った以上にペースが落ち着いた。ああなると厳しい。内枠ならもう少しやれたかも。
7着=テルタイザン(杉浦健騎手)真面目さに欠ける。馬群に入るとパニックに陥って、すぐにやめてしまう。教えることが多すぎる。
8着=エンジェルアイドル(板野央騎手)素直で乗りやすい馬。千七にも対応できた。流れが向けば入着はあったかも。
9着=ラザレフ(田中学騎手)体は立派だがまだ幼い。逃げればもう少しやれたと思うが、一線級相手に2番手からは厳しい。これからの馬だね。
10着=トゥリパ(鴨宮祥騎手)スタートがすべて。前へ行ってこその馬なのにあの位置では。僕のミスです。馬に申し訳ないことをしました。
11着=イチノフリオーソ(笹田知騎手)力はありそうですが、精神的に子どもで初めての距離にも戸惑ってました。
12着=ボンホープ(赤岡修騎手)初めての大外枠だったせいか、ゲートが開くと外に張って制御不能に陥った。キャリアの浅さが出てレース以前の問題でした。

瀬藤 治人

■プロフィール
瀬藤 治人
(せとう はると)

大阪スポーツ記者
86年4月専門紙記者となり、園田・姫路競馬のトラックマンとして活躍。04年に大阪スポーツの記者となる。長年の経験と鋭い分析による予想には定評がある。