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第22回 兵庫クイーンカップ レポート

開催日 2025年10月24日(金)
場所 園田競馬場
条件 サラブレッド系3歳以上牝馬
距離 1870m

レース結果

 やはりDG競走で培われた地力は本物だった。第22回兵庫クイーンカップは単勝1・1倍の圧倒的な1番人気に支持されたコパノエミリアが快勝。のじぎく賞を制した思い出の地で重賞3勝目をゲットした。
 ゲートでトモを落としたアキュートガールが大きく出遅れて、他にもスタートの決まらない馬が何頭かいた。それならばとばかりに好スタートからコパノエミリアがハナへ。そうなると絡んでくる馬がいるはずもなく、レースは淡々としたスローペースに。勝負どころの2周目3コーナーで後ろを離しにかかると思われたが、思ったほど差が広がらない。差し馬が逃げるとありがちなケースだが、それでも地力の違いを見せつけてラヴィアンの追撃を封じたあたりはさすがだ。このまま順調に成長していけばDG競走でJRA勢にひと泡吹かせるシーンが見られるのでは。そんな思いを抱かせる才媛の誕生を素直に喜びたい。
 1着=コパノエミリア(吉村騎手)前走のプラス22キロは成長分。きょうはマイナス1キロでしたが、返し馬から素軽くて体が締まった感じでした。実績からここでは負けられないと思ってました。逃げたのは包まれてごちゃつくのが嫌だったから。でも、結果的にはそれが良くなかったのかも。3、4コーナーでは反応が鈍くてヒヤッとしました。いつものパフォーマンスじゃなかったのは初めて逃げて馬が戸惑ったのでは。本質的に差し馬なのでいい経験になったと思います。次からは大丈夫でしょう。
 2着=ラヴィアン(広瀬騎手)スタートが悔やまれます。最近は前みたいに出てくれない。直線はいい脚を使ってるだけに残念。
 3着=マジーク(田野騎手)ペースが落ち着いたので乗りやすかった。出負けして前半脚を使ったぶん伸び切れなかったが、慣れれば中距離でもやれそうです。
 4着=アキュートガール(小牧騎手)ゲートでトモを落としたのがすべて。あんなことない馬なのに。終いは伸びてるだけにもったいなかった。
 5着=エントラップメント(鴨宮騎手)本質的に短い距離向きの馬。抑えて行ったので掛かりましたが5着なら及第点。
 6着=マダムホーク(大柿騎手)出遅れて2番手に行くのに脚を使わされたが、ペースが遅かったので流れに乗れた。頑張ってます。距離のメドは立ちました。
 7着=ヘクトパスカル(飛田騎手)掛かり気味に走る馬。位置取りは良かったんですが、距離的に厳しかったですね。
 8着=オモチチャン(永井騎手)もっとやれる馬ですが、久々で調子が戻り切ってませんでした。次は良くなると思います。
 9着=ブルレスカ(山本騎手)メンバー、距離を考えれば、この馬なりに頑張ってくれました。
 10着=ビバロジータ(杉浦騎手)脚質的にスローの瞬発力勝負は向いていない。きょうみたいな展開では厳しい。

PROFILE

瀬藤治人
せとうはると

大阪スポーツ記者
86年4月専門紙記者となり、園田・姫路競馬のトラックマンとして活躍。04年に大阪スポーツの記者となる。長年の経験と鋭い分析による予想には定評がある。